*SDGsの13番目の項目に『気候変動に具体的な対策を』という項目があります。
  これは気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策をとるというものです。瓦は他の屋根材と比較をしても屋内と屋外を遮る高い遮熱性があります。高気密化が進む現代建築でも、室内の熱損失を低減し、一年を通して快適な居住
  空間が保たれることから、電気の使用率を軽減できCO2削減にも若干ながらも貢献できると考えます。
  本気で地球環境を考えれば、すべての人たちが自給自足の生活でもしなければ本当の意味でも環境は守られません。しかし現代社会においてそれは不可能であり、、一人一人がひとつの環境に関する項目に取組めば、あらゆる資源を
  セーブでき、環境破壊への影響もかなりの貢献ができると考えます。
  私たちは『瓦』をリユースすることにより、環境保全や住み続けられるまちづくりを考えます。

  
*SDGs(エス・ディー・ジーズ):
  持続可能な開発目標(英語標記:Susutainable Development Goals:SDGa(エス・ディー・ジーズ)とは持続可能な開発のために国連が定める国際目標で、17の世界的目標、169の達成基準、232の指標があります。2015年9月の国連
  総会で採 択された『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダを題する成果文書で示された2030年に向けた具体的行動指針で、2015年までの達成を目指していたミレニアム開発目標が継承されている。
  
  『wikipediaより引用』






屋根材は一番高い場所にあるので、ついつい見逃しがになります。屋根は365日、雨風にさらされていますので、定期的なメンテナンスが必要になります。
下記の項目にあてはまる場合、メンテナンスもしくは修理が必要となります。当社はあらゆる屋根材の修理・メンテナンスに対応します。



【全屋根材共通】 【粘土瓦(陶器瓦)】
 10年以上メンテナンスをしていない  屋根にコケ・草が生えている
 大きな地震や台風を経験している  土や漆喰(しっくい)が崩れている
 枯葉が落ちたり、屋根に鳥がよくやってくる  ズレ・ヒビ・割れなどがある
 屋根を塗り替えて5年以上一度も点検をしていない   瓦の耐震性が心配
【化粧スレート・セメント屋根材】 【金属屋根材】
 色があせている  色あせやサビがある
 色があせている  塗装が剥がれている
 屋根にコケが生えている  歪み、へこみがある
 ズレ・脱落・ヒビ・割れがある  雨音がする(うるさい)
 釘に浮きがある  部屋が暑い
 釘に浮きがある
 屋根材が浮き・隙間がある









粘土瓦は1400年の永きにわたり、私たち日本人に愛されてきました。瓦は単なる建築資材というカテゴリーに留まることなく、日本歴史であり、伝統であり、文化であるといっても過言ではありません。
古墳時代に続く飛鳥時代は大陸から伝わった文化が花開く時期でした。この頃、仏教とともに朝鮮半島から時の朝廷、大和国家にもたらされたのが、当時の最先端技術である造瓦技術でした。仏教の大きな寺院を作るために、それまでの伝統的な建築技術では困難だったと言われ、瓦工を始め、多くの技術者が朝鮮の
*百済から渡ってきたのです。

草木系の屋根材だけの世界に粘土系という異種屋根材が初めて日本人の目に触れたわけで、屋根材の歴史の中でも革命的な出来事と言えます。粘土瓦は従って、日本古来の屋根材ではありますが、日本固有のものではなかったわけです。ただ身近にある天然の素材を使うといった古代の屋根葺き技術に粘土を加えた例が近年になって見つかり、注目されています。
大陸伝来の瓦については文献的にはっきりとしています。「日本書紀、元興寺縁起(がんこうじえんぎ)」によれば、今から1400年前の崇竣天王(すしゅん)元年(588年)、百済から仏舎利が献上され、同時に寺院建築に必要な木工・画工・瓦工など技術指導者も渡来したと記述されています。

特に「日本書記」には「麻奈文奴(まなふんぬ)、陽貴文(ようゐぶん)、稜貴文(りょうゐぶん)、昔麻帝彌(せきまていみ)」という4人の瓦博士が蘇我馬子(そがのうまこ)の命で、わが国最初の飛鳥寺(別名・法興寺、もしくは元興寺)の造瓦術を伝えたと記されている。
日本では寺院、城などの屋根材として使用され始めましたが、江戸時代の明暦の大火により、町の防災面から武家屋敷等住宅でも使用され始めたといわれています。一般市民に用いられたのは明治以降で、粘土瓦の本格的な生産は昭和20年代に始まり、その後全国で普及していきました。

*百済(古代朝鮮半島西部の国家)
新版 屋根の知識(日本屋根経済新聞より引用)



日本最古の瓦葺き寺院
奈良県奈良市中院町 『元興寺』







【 三州瓦・愛知県高浜市、碧南市 】
三州瓦が産地として機能を発揮しだしたのは、大都市が出現し、一般の住居などにも瓦が使われるようになった1700年頃ではないかと考えられています。高浜市の春日神社に奉納されていた狛犬に「享保八年、三州高浜村屋根甚六…」といった文字が彫られており、これにより1723年には確実に瓦の専門業者が高浜に存在したことが分かっています。陶器瓦、いぶし瓦を合わせて、日本一の生産量を誇り、福島県でも一般的に使われている瓦のほとんどが三州瓦になります。





【 石州瓦・島根県江津市 】
歴史は古く、昔は石見瓦と呼ばれ、淡路瓦と同じ飛鳥時代に端を発しているようです。石見地方には昔から良質の白陶土が産出され、雲州地方の来侍石から取れる釉薬を使うことで、石州瓦独自の「赤色(柿色)」として注目を浴び、山陰はおろか北前船で北陸から北海道まで運ばれていました。高温焼成による耐候性、凍害無用製品として発達してきました。





【 淡路瓦・兵庫県淡路島 】
南あわじ市を中心に美しい銀色のサエが特徴のいぶし瓦を主体に、釉薬瓦(陶器瓦)、無釉瓦、形状では和形やF形のほか、多種類の形状のものが生産されている。歴史は古く、約1300年前の飛鳥時代から作られていたようです。交通の便と近畿圏という大きな市場に恵まれて発達してきました。淡路瓦は『なめ土』と呼ばれ、粘土瓦に適しています。粒子が細かく美しい仕上がりになります。三州瓦や石州瓦と比べて焼成温度が低く、寒冷地には不向きと言えます。いぶし瓦の生産量は日本一の産地となります。
 
『Wikipediaより一部引用』
*クリックをすると各瓦産地のHPにジャンプします。







【 いぶし瓦 】
焼成時(瓦を焼く時)、窯を密閉状態で燻化剤を使用し、瓦表面の炭素膜を作る「燻化」を施すのが特徴。日本の伝統的な色調のひとつで、瓦の中心まで銀色になっています。

【 陶器瓦 】
釉薬瓦とも呼ばれ、形成乾燥したのち、釉薬をかけて焼き上げます。色彩が豊富で色つやがよく、変色・退色しないのが特徴です。
瓦の中心が赤い色になっています。












多くの方は瓦といえば和風しかないイメージだと思います(瓦=J形)。
実は下記のように4種類に分類することができ、和風・洋風どちらの住宅にもマッチするデザインと色のバリエーションが豊富です。経済性や美観を考慮すれば、粘土瓦が最高・最強の屋根材と言っても過言ではありません。 

【 J 形 】
日本瓦といえばこの形状です。日本独自の形状で、現在では台湾などにも多く輸出されています。日本の歴史と伝統を伝えるため、そして趣きのある家づくりをしたい方に静かに見直されている瓦です。
【 F 形 】
Fはフラットの意味で『平板瓦』を指します。日本の伝統と西洋風のデザイン。
ヨーロピアンテイストの瓦です。安全性・耐震性・耐寒性など、都市住宅に求められる高性能を備えています。
【 F形Mタイプ 】
ふたつの山が特徴的なフォルムには、日本の街並みと気候風土にマッチしています。
独自の技術で耐震性・耐風性・軽量化を実現した瓦です。
【 S 形 】
スペイン瓦を日本の風土に合わせ改良し、日本の洋風建築には欠かせない建築資材としての役割を担っています。


 







一年365日、屋根は激しい雨や風から家屋・家族の暮らしを守る大切な役割があります。そのため、屋根に使われる瓦は多くの性能が必要とされ、瓦を葺く職人の高い技術と重なってはじめて屋根材の役割が果たされます。
消費者の皆さんが感じるように瓦は屋根材の中でも高級品と言え、初期投資には高い費用がかかります。
多くの方は住宅を新築する場合、ローンで返済します。どうしても長期での支払いなので外装材(瓦・外壁・サッシ・その他)などの予算がかかってしまう商材から省いてしまいがちになります。
しかし長期での返済の場合、ローンを支払い続けている中でリフォーム工事が発生してしまいます。長いスパンで考えれば瓦は長持ちするのでローン支払い中でのリフォーム工事は発生しません。外装材は1年365日雨風にさらされる物ですので、安価な物を選択すると後々余計な経費がかかってしまいます。外装材は品質の良いものを選ぶことが大切です。



【 経済性 】
瓦は一年中、雨風や寒暖の差、沿岸部では砂や塩による害、最近では酸性雨など人為的・科学的要因の環境汚染にさらされています。屋根を葺く瓦は、高温で焼成された硬い陶器質ですから、退色や変色の恐れもほとんどなく、砂や塩害によるすり減りや経年劣化に対しても、高い耐久性を備えています。瓦自体の耐久年数も長く、お城や寺院からも分るように、屋根材としては最強にして最適といえます。土を焼きしめた瓦素材は紫外線による劣化やサビによる腐食はなく、外装材として極めて高い耐久性をもっています。また粘土瓦は塗装を施しておりません。陶器瓦は釉薬を焼きつけ、いぶし瓦は燻化により炭素膜を作って色を出しているので、経年変化はしますが、「色が落ちる」ということがなく経済的です。


【 省エネ性 】
直射日光を吸収し、耐熱性・断熱性に優れ、寒さに強く、湿度までコントロールする(多孔質)する特性から、夏は涼しく冬は暖かく過ごすことができます。また、冷暖房費用も節減できることから、経済的な屋根材といえます。下記は同じ屋根形状、同じ㎡数で粘土瓦(J形)と化粧スレート(コロニアル)を使用した場合の10年後、20年後に発生するメンテナンス料金を図で表したものです。初期投資額にJ形は高いイメージがありますが、長いスパンで考えると余りメンテナンスが少ない粘土瓦のほうが経時的だといえます。



【 通気性 】
屋根は真夏の太陽が照りつける場所です。瓦の山の部分と谷部分が野地との間に空間を設け、そこに空気が通る道が生れます。この自然な通気、屋内と屋外を遮る高い遮熱性となります。高気密化が進む現代建築でも、室内の熱損失を低減し、一年を通して快適な居住空間が保たれます。
【 耐水性 】
釉薬瓦(陶器瓦)は表面のガラス質で、いぶし瓦は炭素膜によって水をはじきます。しかも、その特有の滑らかさで水のはしりが良く、素早く流し落とす形状になっているため、吸水率が低く、漏水が起こり難くなっています。

       
【 耐震・耐風性 】
現在使用されている瓦(新製品)のほとんどは防災瓦仕様です。瓦同士がかみ合うことにより防災機能を高めています。強風による浮き上がりや地震によるズレを防ぎます。
写真(右)のようにアームロックで瓦1枚1枚がガッチリかみ合っているので地震や強風に強い!
【 景観性 】
釉薬の登場により、瓦の色合いは多種多様化しましたが、いぶし瓦のように特有の色彩変化を見せるものもあります。また、お城や寺院の屋根のように施工による『美しさ』もあります。最近では瓦造形展なども開催され、オブジェから小物、室内装飾といった生活の一部としても広く親しまれています。

 
【 耐火性 】
瓦は不燃材であり、耐火材です。1000度以上で焼成された瓦は耐火性に優れていて、火災の場合でも暴発・ひび割れ・変形・溶解を起こさず、有害ガスを発生することもありません。また屋根からの類焼を防ぎます。
写真(右)はうだつ。
【 リサイクルに適している 】
粘土瓦は元々は良質な粘土で作られているため、他の屋根材と違いリサイクルに適しており、環境にも優しい屋根材です。現在ではガーデニング材、砕石の代用品、ハトのえさ、調湿材など多くの用途に使用されており、静かに見直されています。



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